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実録、iPhone落としました(前編)

2008年07月30日 | アップル・Mac | del.icio.usに追加 | はてなブックマークに追加 | livedoorクリップに追加

月曜日の深夜。夕方から始めた仕事がようやく一息つき、ちょうど同じタイミングで小腹がすいたので、原付で外に出ることにしました。最初に向かったは家から2キロほど離れた県道ぞいにあるラーメン屋。そこで高菜ラーメンセットをたいらげた後、もう少し気分転換にとそこから2キロほど離れたファミレスへ。駐輪スペースに原付を停め、シートの下にメットをしまい、いざ店内へと歩きながらポケットの中の財布とタバコを確認したその時のこと。

「あれ、iPhoneどこ?」

ついさっきまでハーフパンツの右ポケットに入っていたはずのiPhoneがない。左のポケットにも、お尻の左右のポケットも、原付のハンドルポケットにもメットインにも、どこを探しても見つからない。確かラーメン屋でそれは確かに右ポケットの中にあって、そういえば一度時間をみるために取り出して、それをテーブルの上の箸置きの横において、それを通りかかった店員が「あっ、iPhone」みたいな感じで見ていって……ってことは店に置いてきた? ということで、しまったばかりのメットを取り出し、ふたたびラーメン屋へ。レジのところにいたさっきの店員に“iPhone”ではなく“裏が白いケータイ”を忘れてなかったかとちょっと照れながら聞く。答えは「えーっと……なかってですけどねぇ」。さっきまで自分が座っていた席まで行ってテーブルやその周りを探してみるけどやっぱりなし。

で、ここにきてはじめて自分が置かれている状況とに気付きました。

「もしかしてiPhone失くした?!」

おそらく日本で初めてiPhoneを紛失した気分というのはなかなかすごいものがありました。信じられないほど高いであろうソフトバンクへの違約金。書かないわけにはいかないiPhone紛失報告のエントリー。そしてそのあとしばらくは貼られる「あぁ、あのiPhone落とした人」的レッテル。そんなものが一斉に頭の中をよぎりテンションは一気に底までダウン、と同時にこの状況をなんとかして脱するためのあらゆる可能性についてものすごいスピードで考え、そのせいか血の気は引いているのに後頭部のあたりだけが少し熱くなるような奇妙な、まるで『パラサイトイブ』の主人公のような感覚がおこりました。

iPhoneがない。これを引き起こした原因としておおよそ考えられる可能性はふたつ。ひとつはラーメン屋における盗難、つまり僕が席にiPhoneを置き忘れてから店員がラーメン鉢を下げに来た短い時間に誰かがそれ持っていってしまったということでした。しかしこれは僕が店を出たとたんに忘れ物に気付いてすぐに戻ってきてしまうことや、ラーメン屋という密室状況、さらに契約されて初めて使用可能な携帯電話というものの性質(iPhoneの場合はSIMカードを入れ替えれば使える?)を考えると、その可能性は限りなく低いように思われました。となると考えられるもうひとつの可能性、すなわちラーメン屋からファミレスまで原付で移動する間に何かの理由でiPhoneがポケットから滑り落ちていったということ。こちらの可能性に関しても4万キロという原付経験からは考えにくいものでしたが、ハーフパンツのサイズが少し大きめであることやポケットの口がやや広めであること考えると、理論的には十分にあり得るものでした。

まぁいずれににせよiPhoneが無傷で戻ってくることは絶望的だったわけですが、いちおう念のためラーメン屋からフェミレスへと移動した道のりをもう一度たどり、落としたiPhoneが転がっていないかを確認することに。もちろんそれが車にひかれて粉々になったiPhoneの残骸であることも十分に考えられたわけですが、朝7時から並んで手に入れたそれの最後を見届けることも必要に思えたのでした。

ちなみにラーメン屋からフェミレスまでの経路は下記の通り。



※地図が表示されていない場合は個別ページをご覧ください。

この経路は決して一般的なものではなく、通常は決して通らないような住宅地の中を経由しています。とりたてて便利な抜け道というわけでもなく、むしろ若干の遠回りになっていますが、夜中に原付を走らせているとその小回りのきく機動力がゆえ、ついつい通ったことのない裏路地を通ってみたくなったりするものです。

ラーメン屋から南へ、片道3車線の県道のどのレーンを通ったかを思い出しながら徐行し、中央分離帯が途切れるあたりで折り返し北へ、そこからちょうどiPhoneを購入したSoftBankショップのある角から川沿いの脇道へ。この辺りにしては珍しく田んぼや畑が連なるあたりをこえ、昭和の小民家が建ち並ぶような街灯もほとんどない暗い裏路地へ。原付のヘッドライトが照らすコンクリート舗装の路面に目を凝らしながらすすんでいくと、そこにはなんと白く反射するあの物体が!!!

次回、衝撃の写真公開!


小宮山みのり「きみょうな落とし物」(ディズニー フェアリーズ おはなし絵本)
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