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小杉武久「二つのコンサート II. Yuji plays Kosugi / Kosugi plays Yuji」

2009年06月14日 | 鑑賞記録 | del.icio.usに追加 | はてなブックマークに追加 | livedoorクリップに追加

小杉武久「二つのコンサート II. Yuji plays Kosugi / Kosugi plays Yuji」

http://www.nmao.go.jp/japanese/cinema_popup/concert090612-13/concert090612-13.htm

日時:2009年6月13日(土) 16:00〜
会場:国立国際美術館 B2階展示場
演奏:小杉武久、高橋悠治
料金:1,800円(前売り)

10年以上ぶりに小杉さんのコンサート。さすがにお年を召してすっかり“おじいちゃん”だったけど、演奏の方はまさに貫禄……といっても余裕かましてるんじゃ全然なくて、むしろ感覚的に幼児化がすすんでる印象。それでいてきちっと演奏として洗練されていて、それがちゃんと音になってるあたりはもうホント過ごすぎ。とりわけ1曲目の「Night Music」(2008/作曲・演奏 小杉武久)の音が立ち上がってくる感じはもうまじでヤバい。

高橋悠治との競演「Piano-Wave-Mix」(1972/2009/作曲・演奏 小杉武久)は、作曲の中に即興的であるはずのプレイヤーによる演奏がシステムとしてとりこまれている印象。もちろんそれは2人のものすごい演奏テクニックによって成立しているんだけど、演奏と作曲が相互に循環し合うような関係にあって、10年前にも書いたけどこの「取り込まれる」とか「循環する」っていうのが小杉さんの音楽を語る上でのキーワードなんだろうなぁと考える。そういえば小杉さんは、ソロで演奏している時も、時々自分の作った回路の一部となってまるで電気が通っているかのように“熱くなる”瞬間がある。

それぞれのソロに関しては、仲のいい友人にあらためて書く恥ずかしい手紙を聞かされているようで、ちょっと恥ずかしかった。まぁなんというか、たぶん本当に仲がいいんですねw

それにしても国立国際美術館はやっぱすごいよ。こんな美術館が身近にあるのとないのでは、いろんな意味でアートの距離感が全然変わってくるだろうなぁとおもう。


Violin Solo 1980 N.Y.C.
小杉武久
B00000GBMT

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